異色のキャリアの交差点。 二人の挑戦は、こうして始まった。
小迫
はい、大きく変わりました。現場監督だった頃は目の前の工事のことだけを考えていましたが、今は経営者として、就業規則や資金繰り、受注に至るプロセスまで、会社全体を見なければなりません。今まで見えていなかった部分が見えるようになったことで、視座が格段に上がったと実感しています。
上村
その視点の変化こそが、一番の成長ですよね。
私は建設とは別の業界でキャリアを積んできましたが、そこで得た経験が今につながっていると感じています。まさに「過去の点が未来の線になる」という感覚です。
小迫
社長のキャリアは本当にユニークですよね。
私は中途で日立建設に入社してから8年間、土木工事の現場監督として舗装業務などを担当し、現場一筋でした。だからこそ、日立建設の文化がなければ、今の私はなかったと強く感じています。
上村
私が日立建設の社長を引き受けたのも、創業者の「戦後の日本をもう一度、自分たちの手で立て直したい」という熱い想いに共感したからなんです。その想いは、今の「挑戦する人を応援する」という文化に確実に受け継がれている。小迫さんのような現場一筋のプロフェッショナルと、私のような異なるのキャリアの人間が交わることで、新しい価値を生み出せる。それが日立建設の面白さだと思います。
「社長、やってみない?」 その一言が、33歳の未来を変えた。
小迫
今でも、社長から「グループ会社の社長をやってみないか?」と声をかけていただいた瞬間は忘れられません。驚きましたが、軽い口調だったからこそ、逆に本気度が伝わりました(笑)。
上村
やわらかく言ったかもしれませんが、私としては確信がありました。柳井市に拠点を作るという事業的な狙いはありつつ、何より「チャレンジする人を応援する会社にしたい」という思いが強かったからです。若い人の挑戦は会社の力になると、これまでの経験から感じていました。
小迫
その言葉を聞いて、ほぼ即答で「やります」とお伝えしました。社長のオファーなんて人生で二度とないと思いましたし、絶対に掴みたいチャンスだと感じました。不安よりも挑戦したい気持ちが大きかったです。
上村
その思い切りの良さが、小迫さんの最大の強みです。もちろん、挑戦できるよう会社として土台は整えています。「最悪、失敗しても戻ってきたらいい。会社が責任を持つ」と伝えましたよね。リスクの範囲を会社が明確にすることで、若手は思い切ってバットを振れる。私たちはその“土台”でありたいんです。
悔しさを、未来へのエネルギーに。 価値あるものを成し遂げるための挑戦。
上村
「ACUNAS(アクナス)」という社名も、ギリシャ語の「価値ある(AXIA)」と日本語の「成し遂げる」を組み合わせて、自分で考えたんですよね?そこに込めた想いを聞かせてください。
小迫
はい。「価値あるものを成し遂げる」という決意を込めました。以前、重機オペレーターを希望した際に「女性だから危ない」といった理由で挑戦できなかった経験があります。その悔しさが原動力になっています。
上村
そうだったんですね。その経験が今の挑戦につながっているのは素晴らしいと思います。
最近では、会社のInstagramも始めたんですよね。社員の建設ディレクターの方が運用してくれているとお聞きしました。そういう新しい発信も、小迫さんらしい新たな試みですね。
小迫
そうなんです。建設業のイメージをもっとポジティブにしたいという思いがありますし、社員も楽しんでくれています。手探りではありますが、自分たちらしく会社の価値を発信していきたいです。
キャリアは“早さ”より“深さ”だ。 日立建設という、挑戦のフィールド。
上村
小迫さんの挑戦を支えているのは、やはり日立建設という会社の文化そのものだと思っています。私たちは創業以来ずっと「研鑽」という言葉を大切にしていて、学び続ける姿勢を持つ人、努力を続けられる人を正しく評価する文化があります。年齢や社歴だけでは判断しません。挑戦したい人には、どんどんチャンスを渡していく。小迫さんの抜擢も、その姿勢を象徴する出来事でした。
小迫
本当にそう感じます。日立建設には土木や建築だけでなく、プラントやドローンなど多様な事業があって、選択肢が豊富です。資格取得の支援制度も手厚く、成長したい人には最高の環境だと思います。都会に比べて地方はチャンスが少ないと思われがちですが、むしろ逆で、競合が少ない分、若いうちから責任ある仕事を任せてもらえる機会が多いと感じています。
上村
会社の資源を使って、やりたいことに挑戦できる。いわば“社内ベンチャー”のような環境があるのは、建設業界の中でも珍しいと思います。キャリアは、ただ早く昇格することが目的ではありません。 「どれだけ深く取り組んだか」「何を成し遂げたか」ーその“深さ”こそが、長い人生の財産になる。私は、社員にはそうした“深いキャリア”を日立建設で築いてほしいと思っています。もちろん、私たちはその挑戦を全力で支えます。
小迫
社長の言葉はとても励みになります。まずはアクナスの事業をしっかりと軌道に乗せ、地域で信頼される会社に育てていきたいです。そしていつか、今の私のように「挑戦したい」という強い気持ちを持った人たちと一緒に働きたい。日立建設には、その思いを受け止め、挑戦を後押しする環境が確実にあります。
上村
小迫さんがACUNAS(アクナス)の社長に就任してから、もうすぐ2年目ですね。周りからも「しっかりしてるね」って評判を聞くことが増えて、私も嬉しいです。社長という立場になって、見える景色は変わりましたか?